第31回 国際ポットラックサロン「新おもてなし考」
2008年6月4日(晴)
冥途の旅は紅葉タクシーで
―まちなか空洞化問題は老人問題?それとも外国人問題?―
語り手:西 雄司 さん(北陸ミサワホーム)
―8軒に1軒※は空き家という町なかに、どうすれば人を呼び戻せるかが今日のテーマです。
※(全国平均)写真
西さん◇ 入社3年目にして“夢多き設計マン”から営業マンに転身して23年。
「ちょっとした工夫で」人一倍の売り上げをものしてこられたそうです。
◇ 自分たちがお客のニーズに応え、また提案してきたことが、昨今の子どもたちをめぐる問題につながっているのではないかと考えておられます。(長者番付1位というゲーム機メーカー相談役さんに言わせたい!この言葉)
◇ 子どもに与えた個室のかわりに消えた仏間や床の間は、父親の存在感を薄め、代々伝わってきた家の文化や歴史が継承されないのでは、と。う~ん頷けますね。
写真 金沢市まちなか区域図
◇ 金沢市が進める「まちなか定住促進事業」はスタート以来20年を経過しています。
◇ 伝統的な景観を壊している駐車場。
これを一ヶ所に集めたり、あらたに家を建てる試みも相続権などが邪魔をしているようです。
◇ 空洞化を埋める最大のパワーは外国人留学生!
― 市内の2つの私大には、凄まじい勢いで中国からの私費留学生が増えています。
バイト先と大学との中間地の多くのアパートが彼らで占められています。
― 怖がって日本人が逃げ出したアパートを大学が丸ごと借り上げています。
◇ 中華街ができる前に、彼らを日本人化させることは可能か?
―彼らに祭りの神輿を担がせるだけでなく、注連縄張りもさせるとかね。
―彼らに、郷に入っては郷に従え式を教える口うるさいオジサン、オバサンが必要ですね。
―それは中国人を知らないやり方で、然るべき中国人に言わせるほうが効く。
◇ 猥雑さこそが若者をよびこむと知るべし
― 県行政のコンセンサスは「イベント」と「バリアフリー」です。
整備しすぎた街は年寄りと、いわゆる弱者ばかりに(?)
写真 四高記念館のエレーベータ―
旧県庁跡地は大型スーパーか、サーカス小屋と屋台を。
― 金沢市民のプライドが許しますかね?
◇ 空洞化の現状はさまざまです。ひとり暮らしの老人に、かつてのような商店はなく、100円バスも近くを通らないとか・・・空洞化問題は老人問題
― まちなかは「タクシードライバーもよれよれ。
みんなで紅葉タクシーに乗り合わせてドボンと行こう」と明るい提案がありました。
世の中は、ニーズに応えるさまざまな知恵を絞ることで続いてきました。期待しましょう。
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西さんが石川国際交流サロンを訪れるようになったきっかけは、この建物の床の間の美しさ、多様さに惹かれてのことだそうです。(文責:中島)