第39回 国際ポットラックサロン「新おもてなし考」
2009年3月4日(水)晴
「アフリカの真珠」ウガンダはこんな国
~大きな存在?父親とGreat Britain~
語り手 ムティアバ・ジョフリーさん 石川高専留学生
写真 ジョフさん
この4月から大阪大学で、環境工学をさらに学ぶご予定のジョフさんからアフリカの真珠と呼ばれるウガンダについて伺いました。
写真 ナイル川の源流
ウガンダはナイル川の源流の国でした。赤道直下でも標高が高く1年中が春の陽気。
豊富な果物はほとんどが英国へ輸出されているそうです。
英国をはじめ外国から訪れる観光客に人気の観光スポットは「赤道」。
そして結婚の申込みに必須!というアチョリ族のダンスです。
写真 アチョリ族の青年によるダンス
ダンスが苦手というジョフさんですが、帰国すればお父さんが花嫁候補者を見つけてくださるので、苦手でも構わないそうです。
写真 プロポーズの言葉は英語ですか?と聞かれて照れるジョフさん
公用語は英語と聞いて一瞬エッ?あぁ、やはりと旧宗主国グレイト・ブリテンの存在をつよく感じました。
暮らしぶりについても伺いました。
一般的な住宅は、コンクリート製平屋建ての立派なものです。
写真 何人家族でしょうか
伝統的な家は日本の数奇屋づくりにそっくりです。
竹と粘土、紐を用いるところは小舞壁とまったくおなじです。
金はなし、さりとて頭も・・・という「貧しいひとたち」の場合は、この程度の家。
小さな蟻や他の虫で命を落とす危険性もあるそうです。
「貧しいひとたち」とは?「お酒のみのひとです」という答えでした。
元々は父親のすすめで医学部に学んでいましたが、隣国タンザニアに滞在中、ニュースで本国の医者たちの給料要求の動きその他を知り、ご自分の将来に「これはヤバイ」と父親を説得して好きな工学に変更しました。
子供の頃からの夢だった、トンネルや橋を造りたいと留学先に選んだのがその技術では世界一の日本でした。
(たまたま日本政府の留学生募集を知り来日しました。石川高専へは、日本政府による割り振りで、ご本人の意思とは関係ありません。)
「ウガンダの問題は、まさに交通にあります」との言葉に、かつてアジアの貧しい国が、年間の国家予算の半分を併合先に注ぎ込み、インフラ整備をしたことを思ってしまいました。
アメリカ・タフツ大学からの聴講生ホイットニー・ウォーカー・ジャイルズさん(金沢大学)も参加されました。
4歳から10歳まで日本に暮らし、小学校も日本の学校に通ったホイッちゃんは外国からの留学生に日本文化も解説する日米語のバイリンガルです。
夢は「旅行家」。将来は日本に住み、子どもが学校から帰ったら「おかえりなさい」と迎える、そんな母親になりたい、と参加者に一種の感銘を与えました。
ジョフさん、ホイッちゃんご両人の来日時、あるいは帰国時にひとしく違和感を持ったのは我が国の教育スタイルだったそうです。暗記式と討論形式の違いのようです。
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父親の存在が大きいウガンダの若い男性と、母親の存在の大きさを感じさせたアメリカの若い女性と、どちらも本当にいい子はしっかりとした家庭からと思わせました。(文責:中島)